そもそも建設業許可はいつ必要?

建設業許可は、1件の請負代金が500万円以上(税込)の工事を請け負う場合に必要です。建築一式工事は基準が異なり、1,500万円未満の工事、または延べ面積150㎡未満の木造住宅工事であれば「軽微な工事」として、許可がなくても請け負うことができます。

ポイント

500万円以上の工事を受けたいなら、建設業許可が必要です。元請から許可を求められることもあります。許可を取ることで、受けられる仕事の幅が大きく広がります。

建設業許可の5つの要件

建設業許可(一般建設業)を取得するには、次の5つの要件をすべて満たす必要があります。

このほか、許可の前提として営業所があることが求められます。請負契約を結ぶ事務所として、その場所を使う権限があること、建物の外観や入口で会社名や屋号などの名称が確認できること、固定電話・事務機器・机などがそろっていることの3点が必要です。賃貸で使用目的が「居住用のみ」の契約なら、家主の使用承諾で使う権限を示します。申請の際は、直前3か月以内に撮った建物の全景・入口(看板・表札・ポストなど)・事務所内部のカラー写真を提出します。自宅の一室を営業所にする場合も、この3点が確認されます。自宅や賃貸の部屋を営業所にするときの注意点は建設業許可の営業所で詳しく説明しています。

なお、元請として受けた1件の工事で、下請に出す金額の合計(税込)が5,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上)になる場合は、一般ではなく特定建設業の許可が必要です(令和7年2月の改正後の金額)。特定建設業は、資本金2,000万円以上・自己資本4,000万円以上などの財産要件と、技術者の要件が重くなります。

以下で、それぞれの要件を詳しく見ていきましょう。

1経営業務管理責任者(経管)

建設業の経営を適切に行える体制があることを求める要件です。具体的には、常勤の役員などの中に、建設業の経営経験が原則5年以上ある人がいることが必要です。

過去に建設会社の役員だった経験や、個人事業主として建設業を営んでいた経験などが認められます。証明には、当時の契約書や確定申告書などの資料が必要になります。

2専任技術者(専技)

営業所ごとに、許可を受けたい業種の資格や経験がある技術者を専任で置くことが必要です。専任技術者は、次のいずれかで認められます。

業種によって認められる資格や経験が異なるため、確認が重要です。資格がない場合の10年の証明方法や、1次検定合格による年数の短縮は、専任技術者とはのページで詳しく解説しています。

3誠実性

申請する法人や役員、個人事業主などが、請負契約に関して不正・不誠実な行為をするおそれが明らかでないことが求められます。建築士法や宅地建物取引業法などで、不正・不誠実な行為を理由に免許などを取り消されてから5年たっていない、といった事情がなければ、通常は問題になりません。

4財産的基礎

工事を適切に行うための資金力を求める要件です。一般建設業の場合、次のいずれかを満たせば認められます。

財産的基礎(いずれか)

・自己資本が500万円以上ある
・500万円以上の資金調達能力がある
・許可を受けて5年以上、継続して営業した実績がある(5年目の更新などで使う基準)

「自己資本が500万円に届かない」という場合でも、金融機関が発行する500万円以上の預金残高証明書で資金調達能力を示せれば要件を満たせます。大阪府では、証明書の残高日が申請日前4週間(28日)以内であることが条件です(発行日ではない点にご注意ください)。自己資本の見方や残高証明書の取り方は財産的基礎(500万円)の解説で詳しく説明しています。

5欠格要件に該当しないこと

申請者や役員などが、法律で定める欠格事由に該当しないことが必要です。たとえば、破産して復権を得ていない人、一定の犯罪歴がある人などは該当します。申請書類に虚偽の記載をした場合も欠格となります。該当しそうな場合の考え方や「いつになれば取れるか」は建設業許可が取れないケースで詳しく解説しています。

5つの要件に加えて——社会保険への加入

2020年10月の建設業法改正により、適切な社会保険(健康保険・厚生年金保険・雇用保険)に加入していることも許可の要件になりました。大阪府の手引きでは、①の経営業務管理責任者とあわせて、1つ目の要件(経営業務の管理を適正に行う能力)の一部として扱われています。加入義務がある事業所(=適用事業所)であるにもかかわらず未加入の場合は、許可を受けられません。

従業員を雇っていない個人事業主など、そもそも加入義務がないケースでは対象外となります。法人・個人事業・一人親方それぞれ何に入ればよいか、申請時の確認資料は建設業許可と社会保険で解説しています。「自社は加入が必要なのか」を含め、判断に迷う場合はご相談ください。

要件を満たしているか不安なときは

これらの要件は、ご自身だけで判断するのが難しいこともあります。とくに経営業務管理責任者や専任技術者の経験・資格の証明は、つまずきやすいポイントです。一人親方の場合は一人親方の建設業許可、費用は建設業許可の費用のページで解説しています。

当事務所では、要件を満たしているかどうかの確認から無料で承っています。「自分は取れるのか」という最初の不安を、一緒に解消します。まずはお気軽にご相談ください。

よくあるご質問(要件)

Q経営業務管理責任者には何年の経験が必要ですか?
原則として、建設業の経営に関する経験が5年以上ある常勤の役員等が必要です。過去の経験で認められる場合もありますので、まずはご相談ください。
Q専任技術者は資格がないとなれませんか?
国家資格のほか、一定の実務経験(原則10年以上など)でも専任技術者になれる場合があります。業種によって認められる資格・経験が異なります。
Q自己資本が500万円ありません。許可は取れませんか?
自己資本のほか、500万円以上の資金を調達できる能力を示すことでも財産的基礎の要件を満たせる場合があります。具体的な方法はご相談ください。
Q個人事業主でも建設業許可は取れますか?
はい、個人事業主でも要件を満たせば取得できます。法人と同じく、経営業務管理責任者・専任技術者などの要件を満たす必要があります。

東大阪市の建設業者様は、東大阪市の建設業許可サポートのページもご覧ください。