建築一式工事業とは? どんな工事が当てはまるか
建築一式工事業は、総合的な企画・指導・調整のもとに建築物をつくる業種です。原則として元請の立場で総合的なマネジメントを必要とし、規模や複雑さから個別の専門工事としては施工が難しい工事が対象になります。
- 建物の新築、増築工事。
- 建物の主要構造部に及ぶ大規模な改修工事。
- 複数の専門工事を統括して行うリノベーション工事。
建築一式だけの金額基準——1,500万円と150㎡
他の28業種は「500万円以上で許可が必要」ですが、建築一式工事は次のいずれかに当てはまれば「軽微な工事」となり、許可がなくても請け負えます。
① 1件の請負代金が1,500万円(税込)未満
② 木造住宅で延べ面積150㎡未満の工事
※「①または②」のどちらかに当てはまればよく、両方を満たす必要はありません。なお②の木造住宅とは、主要構造部が木造で、延べ面積の2分の1以上を居住用に使うものをいいます。木造でも店舗や事務所が主なら当てはまりません。
たとえば木造住宅で延べ面積140㎡の工事なら、請負代金が2,000万円でも②に当てはまるため軽微な工事です。詳しくは500万円ルールと軽微な工事で説明しています。
「一式なら内装も外装もできる」は誤解です
建築一式の許可があっても、500万円以上の専門工事を単独で請け負うことはできません。内装リフォームだけを600万円で受注する場合、必要なのは内装仕上工事業の許可です。
リフォーム会社が「建築一式を取っておけば安心」と考えて申請するケースがありますが、実際の受注形態が専門工事なら、その専門業種で取るべきです。内装仕上工事業もあわせてご覧ください。
営業所技術者になれる資格
- 2級建築施工管理技士(建築)
- 2級建築士
- 1級建築施工管理技士
- 1級建築士
建築一式も指定建設業です。特定建設業の許可を受ける場合、実務経験では営業所技術者になれず、1級の国家資格などが必須になります。
一般建設業であれば、資格がなくても建築一式工事の実務経験10年で営業所技術者になれます。建築学・都市工学に関する学科を卒業していれば、高校卒業後5年・大学卒業後3年の実務経験で足ります。また、建築一式工事と大工・屋根・ガラス・防水・内装仕上・熱絶縁・解体のいずれかの工事の実務経験が合わせて12年以上あり、そのうち取りたい業種の工事(大工なら大工工事)が8年を超えていれば、その業種の営業所技術者にもなれます。
建築一式でよくあるつまずき
- 一式の許可があるので内装工事も単独で請け負えると思っていた。
- 実際はリフォーム中心で、一式の実務経験が証明できなかった。
- 特定建設業を目指したが、指定建設業のため1級資格が必要だった。
許可全体の要件は建設業許可の5つの要件にまとめています。