屋根工事業とは? 含まれる工事の範囲
屋根工事業は、瓦・スレート・金属薄板などを使って屋根をふく業種です。次のようなものが含まれます。
- 屋根ふき工事……瓦、スレート、金属屋根のふき替え・新設。
- 金属屋根工事……ガルバリウム鋼板などによる屋根の施工。
- 屋根断熱工事……断熱処理を施した材料で屋根をふく工事。
雨樋(とゆ)は、屋根ふきと一連の工事として請け負うなら、屋根工事業の許可で併せて請け負えます。雨樋だけの工事がどの業種に当たるかは、判断が分かれます。
板金工事業との違い——ここがいちばん迷うところ
屋根工事業と板金工事業は、どちらも金属薄板を扱うため混同されがちです。判断の基準は次のとおりです。
屋根工事業……屋根をふく目的の工事。材料を問わず、板金屋根も屋根工事です。
板金工事業……建築物の内外装として金属薄板を張り付ける工事(外壁へのカラー鉄板張りなど)や、金属薄板などを加工して取り付ける工事です。金属製の建具(サッシ・シャッターなど)の取付けは建具工事業になります。
屋根の板金は屋根工事、外壁の板金は板金工事、というのが基本の考え方です。両方を請け負っている場合は、2業種での取得を検討します。
また、屋根の防水シートを敷く工事は防水工事業に当たることがあり、これも判断が分かれるところです。実際の請負内容をもとに整理します。
屋根まわりの境目はほかにもあります。屋根一体型の太陽光パネルを設置する工事は屋根工事業です。一方、太陽光発電設備の設置は電気工事業で、パネルを屋根に設置するときの止水処理もその工事に含まれます。また、スレートで屋根をふくのは屋根工事ですが、スレートを外壁に張る工事はタイル・れんが・ブロック工事業に当たります。
営業所技術者になれる資格
- 2級建築施工管理技士(仕上げ)
- 2級建築士
- 技能士(かわらぶき・建築板金。スレート施工は平成21年までの合格者)
- 1級建築施工管理技士
- 1級建築士
技能士は1級であれば追加の実務経験は不要、2級は合格後3年の実務経験が必要です(平成16年4月1日以前の旧2級合格者は1年に短縮されます)。かわらぶき技能士は屋根工事業に直結する資格です。
実務経験10年で証明する場合
資格がない場合は実務経験10年で証明します。屋根工事は1件あたりの金額が小さいことも多く、書類がそろっているかどうかが分かれ目になります。
- 10年分すべてを書類で示す……契約書・注文書・請求書・内訳書などで、工期・工事名・工事内容・請負金額が確認できるもの。
- 代表的な工事の間を1年以上空けない……各年の代表的な工事を1件ずつ示していきます。ある年と翌年の代表的な工事の間が1年以上空くと、その間に行ったほかの屋根工事の実績も確認されます。とゆや板金が混ざる年は、工事名だけで判断されないよう注意します。
- 板金と両方の経験がある場合……2業種を同時に証明するとき、期間を重複して数えることはできません。
10年より短くなる道もあります。土木工学または建築学の学科を卒業していれば、大学・短大・高専卒で3年、高校卒で5年の実務経験で足ります。土木・建築・造園施工管理の第一次検定に合格した方は、1級なら合格後3年、2級なら合格後5年です。屋根工事の経験が10年に届かなくても、建築一式工事と合わせて12年以上あり、うち屋根工事が8年を超えていれば認められます。
屋根工事業でよくあるつまずき
- 板金工事の許可で屋根も請け負えると思っていた。
- とゆ工事だけを請け負っていて、どの業種か分からなかった。
- 屋根の防水工事も含んでいて、業種の切り分けが必要だった。
- 10年分の請求書のうち、途中の年が抜けていた。
屋根まわりは業種の境目が多い分野です。実際にどんな工事を請け負ってきたかをお聞かせいただければ、どの業種で取るのが適切かを整理します。
許可全体の要件は建設業許可の5つの要件、業種の一覧は建設業の29業種にまとめています。